最初はただの風邪だと思っていたら、
咳の様子が変だと母が言いだして病院に連れて行かれました。
肺炎になりかかっているとお医者さんに言われ、
二週間ほど入院することになりました。
ちょうどこれから学校の冬休みが始まるというところだったので
私はがっかりしてしまいました。
母は私のそんな気持ちを知らず、
学校がちょうど休みでよかったじゃないと言っていました。
私はいつも病院のベッドで退屈していて
毎日白い壁や天井を見ることにうんざりしていました。
ある日部屋でじっとしていることに退屈した私は
待合室にあるテレビを見ていました。
するとぽんっと肩をたたかれ振り向くと、
一緒にスキーに行くことになっていた友達が立っていました。
私が行けないから彼女も行くのをやめたと言っていました。
それから一日ごとにお見舞いに来てくれました。
いつもは彼女一人でしたが、
退院する前日には彼女と彼女のお母さんが
綺麗なお花を持ってお見舞いに来てくれました。
退院した日に私の母は、
よくお見舞いに来てくれたそのお友達に
快気祝いを贈ろうねと言いました。
母は、選ぶのが楽しいからカタログギフトを贈ろうと言いました。
冬休みが開けて学校に行くと、
友達がカタログギフトで頼んだ食器を
毎日使っていると笑顔で言いに来てくれました。
私が退院して元気になった恩恵が
友達にも与えられて嬉しい気持ちになりました。